ル・コルビュジェ (Le Corbusier)
ル・コルビュジエ(1887-1965)
国籍:スイス/フランス
代表的建築:小さな家(1925)、シトロエン邸(1927)、サヴォア邸(1931)、ロンシャンの礼拝堂(1955)など
代表的家具:LC4シェーズロング(1928)、LC2ソファ(1928)、LC1スリングチェア(1929)など
ル・コルビュジエは、スイス生まれのフランス人建築家で20世紀を代表する近代建築理論家の巨匠です。コルビジェはミースとロイド一緒に「近代建築の3大巨匠」のひとりと言われます。
ル・コルビュジエは、オーギュメント・ペレやペーター・ベーレンスの事務所で経験を積み、1922年に従兄弟のピエール・ジャンヌレと事務所を設立。1928年にフランス語”長椅子”を意味する「シェーズロング」を発表。
ちなみに、コルビュジエのすべての家具はシャルロット・ペリアンとピエール・ジャンヌレとの共作です。これ、へ~って話ですよね(DaiGo風に)。
近代建築の5原則
1931年、ル・コルビュジェはサヴォワ邸において、伝統的な建築の概念を完全に覆す「近代建築の5原則」を提案しました。これらの原則は「ピロティ」、「屋上庭園」、「水平連続窓」、「自由な平面」、「自由な立面」で、すべてが従来の建築に対立的な主張でした。建物は地面に建つ、屋上に新たな地面を設ける、間仕切りのないダイナミックな空間・・今となっては当たり前のこれらは、当時としてはかなり異質。
今も色褪せない洗練されたデザイン。とてもじゃないけど、90年も前につくられたとは思えない・・。
ドミノ・システム
このような常識破りな提案(サヴォア邸)はどのようにして実現したのか。それは、「ドミノ・システム」という水平なスラブを均等に配置した独立柱だけで支え、各階を階段でつなげた構造により実現しました。ドミノ・システムは、構造から壁が開放されるので、自由な平面と立面(窓も)が可能になりました。
アメリカの建築家 ルイス・サリヴァンが、「Form ever follows function(形態は常に機能に従う)」という言葉を残していますが、サヴォア邸は、まさにそれを具現化したのではないでしょうか。いつかは生で見てみたい。